老人ホームといった介護施設に入居する際には、一部の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などを除き、大抵の場合、介護度の認定が必要です。
介護度が高いほど介護が必要で、特別養護老人ホームなどは介護度が高い高齢者から優先的に入居できます。逆に、ケアハウスのように、自立生活が可能なうちは入居できても、要介護者になると退去を求められる施設もあります。介護度は、比較的軽度の要支援とそれより重度の要介護の2つに分けられます。
要介護の区分は全部で5つです。要介護5が最も重度で、排泄や食事などを自力ではできない寝たきり状態の高齢者などを指し、要介護4が該当するのは、5より少し軽く、身の回りの世話や歩行がほとんど不可能なケースです。要介護3になると、身だしなみや立位保持などに補助を要し、要介護2は何らかの補助があれば生活全般が維持される段階を指します。要介護1の該当者は、排泄や食事が自力で可能で、その他の身の回りのことも補助があれば大抵こなせる状態です。
要支援の区分は2つあります。要支援2は要介護1よりさらに軽度で、複雑な動作や移動の際にある程度補助を必要とするものの、ほとんど自力で生活できる状態です。要支援1は生活の一部だけ補助があれば問題なく自力で身の回りのことに対処できます。
介護保険に基づく介護給付を受けられるのは、継続して常時介護が必要とされる要介護者だけで、日常生活に支障があると認められる程度の要支援者は、予防給付しかもらえません。