介護施設では入居条件を設けていて、さまざまな条件を満たした人の中から優先順位の高さに応じて入居させているのが一般的です。入居条件の中でも重視されているのが介護度で、介護度が一定以上の利用者だけ受け付けていることがよくあります。
特別養護老人ホームは要介護度が高い人しかほとんど入居できないのが通例ですが、介護付き有料老人ホームやグループホームなどでは要介護度があまり高くなくて要支援の段階でも入居できることがあります。
このような介護度についての入居条件から施設の仕事内容が大きく変わるのではないかとよく考えられていますが、実際には負担の大きさが違うだけです。高齢者を介護するという仕事の内容そのものには大きな差がありません。
要介護度が高いと身体介護やメンタルケアの負担が大きいのは事実です。しかし、身体介護の基本は同じで、介護サービスを提供する相手に合わせたスキルが要求される点が違うというのが一般的です。認知症の方が多いグループホームではメンタルケアの重要性が高く、介護医療院では医療ケアがメインになるなど、仕事内容は施設の種類による違いの方が大きいのです。
要介護度の高い施設ほど、高いレベルのスキルや充実した経験が求められる傾向はあります。しかし大枠としての仕事内容は、施設の種類によって決まると考えるのが適切です。介護職員としてどのような仕事をしていきたいかを考え、適切な種類の施設を選んで経験を積んでいくのが大切です。
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